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月刊ゴルフマネジメント Architect's Corner  2007 Mar. 協力:一季出版(株)
〜近い将来の成功のために〜
日本ゴルフコース設計者協会 名誉理事

加藤俊輔
 

ゴルフコース設計についての考えを少々述べてみたい。

欧米を中心としたゴルフコース設計家達は、社会的にも評価され尊敬されて、設計者としての確かな地位を認められていることが多い。反対に外国人による設計の多いゴルフ後進国の日本や世界諸国では、アーキテクトとしての存在を認められていないといえる。(なかには白人コンプレックスか?と思えるような名ばかりのコースすらあるのであるが……)。

日本のコース設計では、レイアウトを書ければ設計者と言われたり、他力による図書はあるが、名前だけ一人歩きしているコースも残念ながら多いことを知っているだろうか。

一つのコースを完成させるには一貫した計画図書が求められる。そのためには具体性に富んだ技術を、設計家の直接指導により具現化していくことが何よりも重要なのである。一見して誰にでも書けそうに見えるレイアウトであっても、実は細かい数字に裏打ちされており、無関係に描くようでは目的は果たせない。絵に書いた餅.になってしまう。

またコースを造るためには、土質調査や土量配分、気象条件から自然状況、芸術的美観に至るまで様々考慮しなくてはならない。自然を可能な限りそのまま利用する大切さを説く人はいても、ゴルフコースとしての目的を達成するには、そのものに応じた考査により数字で表されなければならない。そして条件によってそれらの数字は異なってくるのである。フェアウエーの傾斜、縦横段勾配の許容範囲、グリーン面勾配の有無と戦略性、コースセッティング(パブリック、メンバーなど)による難度の範囲、等々。

コース完成までの思考と技術に裏打ちされたものが現実化したときに、18ホールの多様なバランスが全体のまとまりを見せるものなのだ。

ゴルフコース設計には、プレーヤーとしての能力、土木技術、ランドスケープ、植物に対する理解など、基礎知識と能力を得ることは絶対条件なのである。そしてさらに世界のコースを学ぶことである。これらの総合力が求められるのが、設計家ではないだろうか。今日、日本においては”コース改造”がブームとなっている。大小を含めるとかなりの数になるのではないだろうか。時代背景もあるが、ゴルフに求められる要求が変化してきているといえる。

私は、改造されたコースを見ることがよくある。しかし改造に疑問を感じてしまうコースに出会うことも正直多い。その中にはコース全体の流れを無視した造形や植物を用いることによって、そのコースの持っている骨格をも壊されてしまっているものや、一部分の化粧を変えることにより、コースのまとまりを欠いてしまっているものなど、全体の流れを安易に変化させてしまう行為は”冒涜”ではないだろうか。改造が進む現在、コースの基本色を汚すがごとき行為は慎むべきであり、安易な改造は行うべきではない。コマーシャルベース最優先で奥深い思慮の欠けたコース改造はゴルフ”文化”そのものを破壊していることに気づくべきであり、そのようなコースは近い将来、大きな痛手を受けることになるだろう。

コース改造の設計は、コース設計において最も難しく能力が必要とされる。改造の程度にもよるが、コースの持つ背景を勘案し18ホールのバランスを第一とした変更を行うのだ。新規のコースのそれとは違い、心と身体をすり合わせながら変更をさせることは、容易なことではない。

本を購入するときを思い浮かべてほしい。本との出合いも様々であるが、作者を知らずに購入することは稀ではないだろうか。ゴルフコースではそれに当たるのが設計者である。日本においては設計者を知らずにゴルファーはコースに出ることが多いと聞く。近くて、平坦で、良いスコアーが得られて、安価なコースを喜ぶという。言いにくい事であるが、運動が目的ならば散歩でもいいのではないだろうか。時間つぶしに小説を読まれていると知ったら、著者は悲しむだろう。コース設計者も同様である。少なくとも「この著者なら楽しい小説に出会えるだろう」と思われるようなコース設計家になりたい。そして、そのような努力をしなくてはならない。

私は、時間が許す限り国内外を問わずコースを見ている。そのような中で有名、名門に失望することも多い。反対に無名に近いコースに感銘を受けることも多い。そのような時、設計者を調べる。感性の豊かなコースに出会うと、後にその設計者の作品を追い求めたりするのだ。そして数多くのものを学んでいる。雑学も含め広く見識を高めることは大切なことだと改めて感じている。異なった体験を重ねることで、最後には自らの理論の完成に近づきたいのだ。まだまだ知らない色に触れてみたい。

21世紀のゴルフに目を向けると、世界的にはコースの数は増加するだろう。その意味においても実力を備えた設計家は必要不可欠といえる。コースにおいても本当の意味での品質や内容が求められる。特色がなく安価なだけでは歴史を刻むことはできない。品質や内容、特色などを持ち、価格が安いのであれば理想だが、価値のあるものは得てして高価なものである。コースの改造が増える日本では価値を上げることだ。そうすればゴルファーは見逃さない。出来るだけ早く価値を持ったコースに改造することは、ゴルフ文化のためにもゴルフ界のためにも望まれている。タイミングを間違えないことが大事だ。

私は、コース改造の最重要課題として”グリーンのシングル化”を求めている。コースの正しい条件を構築するとともに管理費用についても大きく影響するのだ。それはゴルファーにとっても、ゴルフ場にとってもメリットではないだろうか。それがゴルフ場の本来の形であると考えている(費用についても改造費用は、2.3年で回収してしまう)。ゴルファーに理解される本来のコースを造りだすことが最終目的なのではないだろうか。ゴルファーが進歩してくるこれからは、本当のゴルフを知り求めるゴルファーに対して、ゴルフ界に携わる人々が発展していくことが求められている。スポーツとしてレベルアップするためにも大切なことだろう。ゴルフ界が良質な発展をすれば未来は明るい。ゴルフコース設計者協会.では新たな発展のために「設計の基本」という小冊子を作成した。協会会員のコンセンサスをまとめたもので、次の発展のために備えている。会員だけでなく興味のあるゴルファーにも参加して貰うべく、企画も立てている。

21世紀はあらゆる分野において、考察と分析が繰り返され変化を遂げるだろう。ゴルフ界においても再生.の世紀としなくてはならない。プレーヤー数の増減で一喜一憂していては寂しい限りである。単価の取れるコースにするためにもコースは正しい判断を求められるだろう。そしてそれを決断したものだけが成功する。そこにおける設計家の在り方は重要で、論理に基づいた能力を発揮し、具現化して評価をされなければならない。そのためにもコース関係者にはお願いしたいことが二つある。コースの設計者、改造設計者の氏名をゴルファーに分かるように表示してほしい。そしてもう一つは、本当のゴルフ場の追求をしてほしい。コースとして必要な投資は最後には必ず評価される。それがゴルフ界の発展にもつながるのである。

重複するが21世紀は、学び、立案し、実行する。世界的視野で急ぎ行動しなければ世界をリードしていくことは出来ない。そのために我々の力を利用してほしい。日本に人材はある。真のゴルフ文化の確立はゴルフ界を生き返らせるだろう。本物志向が今世紀の大目的でありたい。

 

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