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バミューダグリーンへの改造
日本ゴルフコース設計者協会
理事 林 弘之
 

地球温暖化とバミューダグリーン

近年、地球温暖化はゴルフ場管理に重大な影響を与えるようになってきた。特に夜間の気温が25度以上の熱帯夜が頻繁に発生する地域のゴルフ場は、被害甚大である。散水養生、グリーン周辺の間伐、扇風機の設置、微量要素・薬品投与等の対策が必死に行われているが、長期間に亘り高温多湿が続けば、グリーンは藻の発生、裸地化が進行する。これに伴い養生費、ベント芝張替等管理コストの増大も頭の痛い問題であり、裸地化したグリーンでの営業はプレーヤーに対して著しいサービスの低下を招き、ゴルフ場の評判を落とすことにもなる。
夏場対策として最近注目されているのがバミューダグリーンの導入だ。近年になってバミューダグリーンの再評価が進み、最近では九州の名門古賀ゴルフ・クラブがサブグリーンをバミューダグリーンに改造し、プレーヤーの評価も高いとの評判を聞いた。古賀GCではハイブリッドバミューダの一種のミニバーディが採用されている。私も9月と3月に実際にプレーしてみた。古賀GCのバミューダグリーンは供用開始から1年弱であり、3.2mmカットのグリーンは高弾道のボールでないと止まりにくく、手前から攻略するのが正解である。パットは上りに少し重く、下りに速い印象である。プレー後青木グリーンキーパーにバミューダグリーンの床土・改良材の仕様、管理方法について貴重なお話を伺うことができた。ベントグリーンはUSGA方式が基本であるが、バミューダグリーンでは簡素な施工方法が採用された印象を持った。バミューダグリーンの管理方法についてはベントグリーンに近い管理方法を採用されているとのことであり、管理は容易である。最後にうかがった印象に残った話は、冬場でもグリーンを着色して週2回の営業が行われていることである。冬場芝を休眠養生すると、ストレスの無い芝は芝目がきつくなり、パッティングクオリティーが低下するので、冬季の使用は正しい選択だと思う。
バミューダグリーンでのプレーは、フロリダとハワイのゴルフ場で経験があり、印象としては限りなくベントグリーンに近いパター感覚を覚えているが、古賀のグリーンも年月が経過し、芝の特性が十分把握・理解されて管理が行われれば、アメリカで経験したようなベントに近いタッチのグリーンが誕生するのではないか。

バミューダグリーンの施工

愛知県豊田市に位置するさなげカントリークラブでは、夏場プレーヤーに良好なコース・コンディションでプレーを楽しんで頂くため、サブグリーンをベント芝からバミューダ芝に変換する決定が理事会で承認された。バミューダグリーンの設計、施工全般を筆者に依頼された。設計段階の構想として経費をできるだけ抑えるため、現在のサブグリーン12ホールは小規模改造でバミューダグリーンとして活用した。小規模改造の内容としては肋骨排水とグリーン面の修正、及びグリーン外周約10m幅での修正造形を行った。各ホールの個性を引き出すためグリーンエプロン部分に小マウンドを設け、受けグリーンとしたり、グリーン奥に傾斜を持たせたり、各ホールの難易度のバランスを取るよう工夫した。またガードバンカーの砂面が良く見えない箇所は思い切って砂面を上げバンカー面が良く見えるよう工夫を行った。これによりグリーン周辺が引き締まり、見た目も美しいホールに変貌した。残りの6ホールはサブグリーンを撤去して全く新しいグリーンに作り変えた。グリーン面積は350平米〜390平米標準、床土厚30cm、混合砂は木曽川の恵那産2mmアンダーと改良材のピートモス7%混合とした。降雨時に問題なくプレーができる透水性を考慮し川砂を選定した。暗渠排水はベントグリーンと同程度の肋骨排水を行ったが、肋骨排水の上部の礫層の設置は行わなかった。グリーン築造完了後の2月〜4月の期間にコース管理のスタッフによりハイブリドバミューダ・ドゥワーフのストロン芝を250g/平米均等に敷き詰め、乗用目土散布機での目土施用(10mm厚)・不陸整斉・転圧作業で施工は完了した。発芽までは定期散水でストロンの乾燥の防止、発芽促進を図った。刈り始めは7mmからスタート、目砂はターフ育成期間中5mm厚で3回施工した。ターフ育成期間中の施肥は緩効性肥料40g/平米を4月下旬から2週間ごとに行った。殺菌剤は春先の犬の足跡、秋場、来春の春はげ対策が必要である。刈高は1年目4.3mmで8月中旬から使用開始。最終的に刈高は3.5mmまで下げる予定である。
関東より西に位置する2グリーンの古いゴルフ場の多くはオープン当初、高麗芝とベント芝の2グリーンでスタートしたコースが多い。その後プレーヤーのベントグリーン志向の高まりから、大部分のゴルフ場がベント2グリーンとなっている。今後バミューダグリーンを計画されるならベントグリーンをメイングリーン、バミューダグリーンをサブグリーンとして考えられると良いと思う。バミューダグリーンへの改造は大きな費用を掛けることなく行うことができる。サンドグリーングであればベント芝を剥ぎとり、上層10cm厚を耕耘してからバミューダ芝のストロンを敷き均せば良い。また透水性の悪い床土のグリーンなら、上層部に堆積した目砂厚を測定して、仮に砂厚が20cmなら、10cm川砂を補充して、30cm厚のグリーン床土とすることができる。肋骨排水はグリーンの30cm下にビリ砂(φ12mm〜15mm)を30cm×30cm断面で暗渠パイプφ100を施工する。グリーンカラー部も省力化対策として乗用モアーでの刈込を想定した形状に改造することも選択肢の一つではないだろうか。

バミューダグリーンの管理

バミューダグリーン芝は夏場にできるだけ目数を減らして、マット化を防止する。これによりグリーンスピードをベントグリーンの速さに近づける。バミューダグリーンの通常の適正スピードは8.0〜8.5フィートが望ましい。刈高は3.0〜3.5mmを目標として、頻繁なブラッシング、軽いバーチカットを行い、グルーマー付のモアーで刈込を行うことが必要である。特に夏場の成育旺盛な期間にはバーチカットを月2〜3回行うと良い。またバーチカットはその都度方向を変え、プレーヤーがバーチカットに気がつかない程度が良い。
今後バミューダグリーンがプレーヤーに支持されるか否かは、パッティング感覚をベントグリーンに近づける管理手法をいかに確立するかである。バミューダグリーンのコースが増加すれば管理技術は飛躍的に向上し、プレーヤーに満足いただけるパッティングクオリティーを提供できるものと確信している。

 

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