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月刊ゴルフマネジメント Architect's Corner  2018 Feb. 協力:一季出版(株)
第7回 佐藤謙太郎
 

ゴルフ設計との出会い

佐藤謙太郎氏は、1947年秋田県角館町生まれ。
佐藤氏がゴルフ場設計に携わるようになったきっかけは、まだゴルフがポピュラーではなかった時代の若い頃からゴルフを始めており、当時勤務していた世紀東急工業の多くの執行役員と共にプレーをする機会が多く、上司からゴルフ場造成受注の相談もたびたび受けていたことからだった。
「それまでは、官公庁の道路、橋梁、ダム工事等の責任者をしていたが、ゴルフ場のプロジェクトの協議の場に呼ばれるようになってから、ゴルフコース造成に興味が湧き起こった」と言う。
佐藤氏が最初にゴルフ場の建設に携わったのは、1975年ごろのことで、当時ゴルフ場大手の日東興業が群馬県高山村に計画していた、ノーザンカントリークラブ上毛ゴルフ場であった。このコースは世紀東急工業が初めて受注したゴルフ場で、そのときに林地開発設計から工事費積算、工事造成までのほとんどを佐藤氏が行った。
その後佐藤氏は、1988年に(株)M&Kを設立して独立、代表取締役に就任した。その新会社で、本格的にゴルフ場の設計監修業務に取り組み、現在までに海外11コース、国内27コースを設計・監修している。
設計者として著名な井上誠一氏や上田治氏等、日本の設計家にはそれぞれ師と仰ぐ設計家がいるものだが、佐藤氏が影響を受けた1人としてあげられるのは、日本の設計者ではなく、栃木、茨木県でゴルフ場を設計したデービッド・トーマス氏と、その時の監修プロであったフレッド・カプルス氏であった。
デービッド・トーマス氏は、カナダカップ(現・ワールドカップ)で優勝した中村寅吉の世代に活躍したプロゴルファーだが、その後も数多くのコース設計を行った英国の設計者である。
同氏の設計の基本を習得した佐藤氏は、D.トーマス氏の招待によりロンドン近辺のコースやスコットランドのTHE OPEN開催コースを視察して回った。
その後、ジャック・ニクラス氏やピート・ダイ氏が設計した千葉県のコース造成工事に携わり、ダイの「造形美の重要性」、ニクラスの「戦略性の重要性」という2人の考えに共感を覚え再度渡米した。
フロリダからカリフォルニアにある多くのコースを数か月かけて視察した佐藤氏は、「ゴルフコースは雄大で美しく、そして戦略的でなければならない」という基本コンセプトを得るに至った。
同時にゴルフは音楽と同じであり、作り手により、またその良し悪しによりプレーヤーの心を左右する。コースインデックスのバリエーションがメロディとなり、そのデザイン性が名曲にも駄曲にもなる。
また「ゴルフコースは全てのプレーヤー、すなわちプロにもアマチュアにも公平でなくてはならない。これは難度を上げるがために谷や池等のハザードを設けてもそれが上級者しか超えられない、避けられないというようなものであってはならない」という考えにも至った。
「最終的にゴルフコースが年月を経て自然の中に溶け込んでいくことを連想しながら設計、造成を行うのが設計者の務めである」というのが佐藤氏の思想である。

設計理念

佐藤氏のゴルフコース設計理念の中で、最初に上げられることは「プレーヤーがティグラウンドに立ったら、そのホールの自分にあったベストルートが即座に分かること」である。
それを実証したのが、津カントリークラブオープンスキンズマッチであった。その試合はグレッグ・ノーマン、ニック・ファルド、カーティス・ストレンジ、そして尾崎将司の4人によるスキンズマッチであった。
佐藤氏はその時のことを「私は彼らのショットを18ホール全て見て歩いたが、驚いたのは彼ら全員が全ホールで私の想定したポイントにボールを運んだことである。それはただフェアウェイのセンターではなく、バンカーの手前、先、または縁ぎりぎりであったりもした。しかも前日に着いてラウンドしたファルドを除き、他のメンバーは当日初めてティに立ってプレーしたのである。そのことは私の設計は間違っていなかったと自負させるものであった」と振り返っている。
ゴルフコースの設計監修において、プロゴルファーの監修は重要である。
図面上からでもホールバイホールのゲームプランを即座に感じ取れるプロゴルファーであれば、基本設計時に十分な協議が出来る。それは池やバンカー等のハザードの位置、形状はもちろんのこと、樹木、風、空間、そして背景の景色にまで至る。
共同パートナーである尾崎将司氏は、幾度となく出場したマスターズや全米オープンのコースの中に、彼の感性とマッチした理想とするイメージを、図面に示しながら熱く語ってくれた。それらは茨城県の鷹彦スリーの後に、三重県の津カントリークラブや彼の故郷である徳島県のJ.クラッシックゴルフクラブに色濃く反映されている。
また、それらはM&Kのコースのテーマでもある「光と影」と、ジャンボのコースコンセプトが十分に織り込まれたコースとなっている。
M&Kの「光と影」とは1日の太陽の上り沈みにより、変わりゆく光の演出を想定しながら設計に、または造形指導に取り入れるものである。
M&Kという二つの文字は、尾崎将司(Masashi)と佐藤謙太郎(Kentaro)の二字であり、ジャンボ尾崎といえば、日本のトーナメント界のトップに君臨していた男であることは説明するまでもない。
「ジャンボは、“常にコースはこうあるべき”というものを持っていて、それが十分に反映されるように設計前に徹底的に討議を交わした。しかしコースは、用地によって大まかな良し悪しが決まってしまうこともあり、時にはそれはデザインの力の及ばないこともある」と佐藤氏は語る。

海外、国内のコース設計の違いについて

海外でも多くのコースを手掛けている佐藤氏に海外と国内のコース設計の違いを聞いてみた。
「日本国内においては、オーナー及び理事会の意向が強すぎて自由に設計監修がしにくいこともあった。海外においては、オーナーが一度納得すれば、設計者に全てを一任するため、結果的に納得のいくものを造りやすい。しかし、結果が伴わなければ次は無い。またその国、その地の法律、気候を熟知しておかなければ、最良のものに至らないということもある」
現在、韓国においてコース設計監修中であるが、「国内での新設コースが皆無の中、今も海外でコース造成に携われているのは幸運なことだ」と佐藤氏は結んだ。

 

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