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GCA NewsLetter Vol.3
スパイクとグリーン  
−不愉快なライン上のスパイク跡−


●18ホールのグリーンには130万のスパイク跡が

ボールマークの修理は許されながら、スパイク・マーク、傷跡を直せないルールは議論の対象になる。特に、大切なパッティング・ライン上に目障りなスパイク跡があったりすると、プロ、アマを問わず不公平といわれる。実は、ボールマークの修理どころか、グリーン上でボールについた泥を拭くことも許されていなかった。1952年から、スタイミーの廃止とともにルール改正ではじめて許されるようになったのである。私見だがスパイク跡、傷は、無数にあり際限がないことが第一で、修理できるようになると、ゴルファーがもっと不注意になるからだろうと思っている。一足に24のスパイクがついているとして、一人のゴルファーがグリーン上で30歩とすると720のスパイク跡がつく。100人が歩くと、72,000の跡がついてしまう。どうでもよいことだが、18ホールスでは、130万近いスパイク跡がついているのだから唖然とする。優秀なグリーンキーパーが、いかに努力しても、完璧なビリヤードテーブルのようなグリーンは期待できる訳がない。スパイクについて、米国ゴルフ協会が靴メーカーに対し、要請を出した記録がある。1938年(昭和13年)12月のことである。「長く、鋭いスパイクは、グリーンを傷つけるので、メーカーは改良に努力して欲しい。」という主旨であった。その当時の日本では、米国製スパイクは、ごく一部のゴルファーしか使っていなかった。大抵のゴルファーは、小豆粒のような形のスパイクか、確か5ミリほピの厚さで干菓子状の牛革が打ちつけてあった。グリーンがいたむほど、人数も入らなかったし、グリーン自体、粗いコーライ芝だったから問題にもならなかっただろう。

●まだまだ遅い日本のグリーンスピード

戦争が終り数年してから、漸く、針の長い、鋭いスパイクが入って来た。1938年に米国ゴルフ協会がメーカーに改良要請をしても、耳を傾けなかったことがわかる。当時は、そんなことを知る由もなく、新しいスパイクに浮き浮きしたことだけしか覚えていない。長く、鋭いスパイクも、コーライ芝のグリーンでは、あまり問題にはならなかった。わが国でも、グリーンがベントグラス採用となり、問題になって来たのである。コーライ芝では、歩くのに神経を使うこともなかったが、ベントグラスでは、足をひきずらないように注意書を出すクラブもあった。日本でもスパイク傷は話題になりつつあるが、私は、本当にシリアスになるのは、これからだと思う。率直に言って、わが国の大半のコースが、スピードのあるグリーンではないのが現状である。相当、ゴルフに通じている人々でさえ、グリーンの刈り高だけを論ずるだけで、スティンプ・メーターの数字は知らないケースが多い。同じ刈り高でも、グリーン面がファームであるかどうか、肥料の分量、水分、ローラーのかけ具合、埋土の頻度等によってスピードは異って来る。現在の米国のように、スピード志向が極端になって来ると(大競技のテレビ中継が、一般ゴルファーを刺激してしまったようだ。)グリーンは、ますます、デリケートなものになってしまう。幸か不幸か、日本のグリーンは、多勢のゴルファーがプレイすることを前提としているため、スピードがかなりゆるくなっている。しかし、ゴルファーの知識は貪欲であり、よりスピードのあるグリーンを望む声が大きくなる可能性は十分にある。5ミリの刈り高を3.5ミリにおとすということになると、プレイ内容は別にして、グリーン面の環傷度は高くなるに違いない。大競技のように準備期間をとり、一過間だけ最高の状態にもって行くという訳ではない。スティンプ・メーターで12フィートのスピードにして欲しいといった要望が大きくなったとしたら、メインテナンス例の悲鳴がきこえるような気がするのである。

●益々早くなるグリーン

因みに、1976〜7年、米国ゴルフ協会が多数のコースで、スティンプメーターを使用し、スピードを測定した。現在でも、この数字は、参考基準になっている。ただし、大競技の場合は、若干、この数字よりもさらに高くなっている。

スティンプ・メーターは、ほぼ水平のところを選び測定されるから、スロープがあると数字が異って来る。1977年に、競技用の速いグリーンが、320cmだったものが、現在では、おそらく350cm近いスピードになっているように思う。オーガスタ・ナショナルのように、ジョージア・バミューダをベントに変更したところでは、当初の設計意図を超えたスピードになっているコースもある。一般のコースでも、スピードをあげたがる傾向が、米国の一部にはある。また、モワー、グリーンメインテナンスの進歩によって、それが可能となっているから、どこかに歯止めをもたねばならない。現在の日本では、対岸の火事であり、日本の大半のゴルファーが、速いグリーンでの経験がないから、要求も少い。しかし、テレビジョンで外国の速いグリーンを見ているし、旅行で実際に経験するゴルファーもふえているから、速いグリーンへの要求が大きくなる可能性がある。アメリカの有名コースは、殆どが速いグリーンになっているから、そのデリケートなグリーンを守らねばならないという意識が強い。

●日米名門コースの対応の差

ここで新型スパイクに注目してみたい。すでに数社が発売し始めているが、渦巻状のチョコレートをおもわせる形をしている。最初に出したメーカーは、ソフトスパイクと称しているが、スパイク(針状)のものはついていない。十年ほど前から出回ったスパイクレスのようなボツボツもない。よいと思ったら、すぐ実行する米国のやり方は、私たちには驚きだが、ソフトスパイクも同様である。ミュアフィールド・ビレッジ、オーガスタナショナル、ペブルビーチ、リビエラ等、有名コースが、普通のスパイクを禁止してしまい、ソフトスパイクに切り替えた。実験してみたが、確かにグリーンに穴はあかないし、誤ってズリ足しにしても傷がつかないことがわかった。ゴルファーが、よりよいグリーンでの心地よいパッティングを楽しもうというなら、針型スパイクを止め、新型の渦巻きに変えるのが最短の道であることは確実のようだ。変り身の速いアメリカでは、名門が卒先してこのようにどんどん手を打って行く。残念ながら、わが国は、驚くほど変えたがらない。一般的なことでも同様だが、特にグリーンに関しては、
「よいグリーンの標準」がないだけに、時間のかかる可能性は強い。

しかし、現在の日本ゴルフ界は、世界から孤立していると世界のゴルフ界ではいわれている。ゴルフ人口が多いのにリーダーシップ、理念に欠けると見られている。日本のゴルフ界が、より多くのゴルファーが、より安く、楽しめるために何をすべきかが問われているのである。

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