日本ゴルフコース設計者協会
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改造・設計例Remodeling Design examples

戸塚カントリー倶楽部 東コース

所在地:神奈川県横浜市旭区大池町26

Phone:045-351-1241

東コース:18holes6,749yardsPar72

開場日:1961年12月20日

設 計:間野 貞吉 改造設計:大久保 昌

改造設計概要

東大工学部建築科卒、間野貞吉氏設計の東コースは、多くのトーナメント開催の西コースと比べると狭くて暗く、敬遠されやすいコースであった。2007年から大久保昌氏設計で、ワン・グリーン化改造工事をし、2年後にサブ・グリーン撤去の跡地を修復して改造を終えた。ペンクロス芝のニュー・グリーンと乗用カート道路の新設で人気は高まり、入場者数も5対5の比率になっている。大久保氏に一問一答をお願いした。

サンプル

ワン・グリーン化設計を任されて、どのようなコンセプトで臨みました?

間野氏の設計は尾根あり沢ありの丘陵地に巧く18ホールを配置したルーティングだと思いました。Aグリーンが平均450㎡、Bグリーンが350㎡で造られていました。方針としてはAグリーンを拡大してホール中央に置き、Bグリーンを撤去するという簡単な方式ではなく、そのホールの持つ戦略性に合わせてどちらかを選び、まったく新しいグリーンを考案する方式にしました。敷地の狭さに加えて、樹林帯のフェアウェイ側に植樹をし、時の経過でホール幅は狭く攻略ルートに影響が出る程でした。グリーン改造に加えて、法面を削ってフェアウェイ幅を広げたり樹木の伐採をして、コースが明るくなったと評判を呼びました。

グリーンの大きさは?

平均530㎡を目標にしました。フェアウェイ幅、グリーン周囲の景観から考えると、その大きさがベストだと思ったのです。

それぞれのコースが持つ攻略ルートを確保して、新しい形と起伏を考えた?

その通りです。8番と18番ホールはBグリーンの位置で新設しました。ニュー・グリーンを造成し、周囲のバンカーやマウンドを考え、新しいグリーンとしてどう戦略的なグリーンになるかを考えたのです。

パー3ホールに改修を加えている?

東コースは、ウォーター・ハザードはほとんどなく、4番のグリーン前の池は小さかったので、拡大して護岸を改修しました。“ウォーター・カムズ・インプレー”(攻略に池や川がからむ設定)にしたわけです。12番のグリーン左の池には渚バンカーを新設して、景観とともに難度を上げました。右手前にはバンカー、221yと距離のあるパー3は個性的な姿になったと自負しています。

GCA JOURNAL No.14(2014年12月発行)より