日本ゴルフコース設計者協会
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改造・設計例Renovation Design examples

若松ゴルフ倶楽部

所在地:北九州市若松区大字乙丸1560

Phone:093-741-1231

コース:18holes、Par 72

開場日:1959年9月24日

設 計:上田 治 改造設計:大西 久光(1994年) 中田 浩人(2019年)

Before 若松befor
After 若松after

改造設計概要

グリーン全面改修における設計監修において18番ホールを説明してゆきます。
開場60年の記念事業としてグリーンの見直しに着手。草種転換と形状の見直しを目的として改造した。
ペンクロスベントからロイヤルリンクスセブンに変更する。形状はグリーン面積の縮小化と共に変化に乏しかったグリーンのアンジュレーションも見直し、それに伴いガードバンカーの配置を変えることとなった。

改造前の問題点

グリーンは左側にあり、右の台地は旧サブグリーンがあった場所は単なるラフエリアでしかなく妙な錯覚と誤解を生んでしまうようなエリアとなっていた。左側に民家がありそこへの場外飛球が問題となっていた。

改造プラン

旧Greenは縦長の形状であったものを横長に変更し600㎡程度にした。左が高い2段グリーンの形状とした。バンカーは現況グリーンの左右のバンカーは無くし、新たに正面と右、グリーンバックの3か所に造ることとした。2IPに配されていた左手前のバンカーについては多少補正を掛けた。
旧グリーンの右側に松の大木が数本あったが伐採しグリーンへの悪影響を排除した。

距離感の錯覚を見込み手前15ydにバンカーを置き、グリーンの左にピンが立った場合にはそのバンカーを超えるショットを要求する。一方で左手前にあった大きなバンカーの代わりにマウンドはあるものの、アプローチエリアを広く取っている。また、グリーン左サイドにはパンチボール的に受けたマウンドとしているので、ある程度勢いのあるショットもグリーンに残る計算である。

右側は砲台型のグリーンで右と奥側にバンカーを配し、右正面の花道は傾斜がきつくグリーンまで届かないショットは転がり落ちる。
左側はエプロンを広げグリーンへのキャリーがなくとも、比較的楽にアプローチが出来るが、正面のガードバンカー左側のマウンド付近に落ちたボールでは時として厄介なアプローチショットの場面を生む可能性が高い。

このホールの持つ広すぎた敷地の幅を有効な意味深いプレーエリアとして変えることができた。プレーヤーは自身の攻略法をもってピンの位置によってセカンドショットの攻め方が変化してゆくだろう。

若松No.18H